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この記事は『小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(商工会議所地区)(第8版・2026年7月21日)』にもとづいています(2026年10月確認)。
小規模事業者持続化補助金(第20回 一般型 通常枠)で「ホームページを作れるか」という疑問に、公募要領の原文をもとに答えます。結論から言うと、ホームページの制作は「ウェブサイト関連費」として対象になります。ただし、補助金の額の上限が別に決まっており、ウェブサイト関連費だけでは申請できません。制度の全体は第20回の解説記事にまとめています。この記事は2026年10月時点の公募要領(第8版)にもとづきます。
作れます。ホームページやECサイトの制作・更新は、8つある補助対象経費の費目のうち「ウェブサイト関連費」に入ります。ただし、ウェブサイト関連費だけの申請はできず、この経費の補助金の額の上限は30万円(税込)です。販路開拓の取組を先に決め、その一部としてホームページを作る計画にすることが、申請の前提になります。
公募要領は、ウェブサイト関連費を「販路開拓等を行うためのウェブサイトやECサイト、システム(オフライン含む)等の開発、構築、更新、改修、運用をするために要する経費」と定めています。ポイントは「販路開拓等を行うための」という部分です。会社の名刺代わりのサイトを作るためではなく、経営計画にもとづいて新しいお客様を増やす取組の一部として作るサイトが対象になります。
8つの費目は、機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費です。ホームページはこのうちの1つの費目にすぎず、ほかの費目と組み合わせて1つの補助事業計画にまとめます。
補助金全体の補助率は2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4)、補助上限は50万円で、インボイス特例や賃金引上げ特例に当てはまると上乗せがあります。補助金の額は、補助対象経費の合計額に補助率を掛けて出します。
30万円(税込)は、ウェブサイト関連費の「補助金交付申請額」の上限、つまり受け取る補助金の額の上限で、制作費の上限ではありません。制作費に補助率を掛けた額が30万円を超える場合、補助金は30万円で止まります。補助率で補われない分と上限を超えた分は、どちらも自己負担として資金を用意しておく必要があります。
たとえば、ウェブサイト関連費が50万円(税込)で補助率が2/3の場合、50万円に2/3を掛けた額は30万円を上回ります。このためウェブサイト関連費の補助金は30万円で頭打ちになり、50万円との差額は自己負担です。賃金引上げ特例の赤字事業者で補助率が3/4の場合も、掛けた額は30万円を上回るので結果は変わりません。

特例の上乗せがない場合、通常枠の補助上限は50万円です。ウェブサイト関連費で30万円を使うと、機械装置等費や展示会等出展費など、ほかの費目に回せる補助金はその残りになります。広報費にも同じ30万円(税込)の上限があるため、ホームページと広告の両方に厚く配分する計画は、費目ごとの上限に当たりやすくなります。
さらに補助金は後払いなので、制作会社への支払いはいったん全額を自社で用意する必要があります。資金繰りの計画は、補助金が入るまでの期間も含めて考えておきます。
注意:ウェブサイト関連費だけでは申請できません。公募要領は「必ず、ほかの経費と一緒に申請してください」としています。ホームページの制作だけを目的にした計画は、そのままでは申請の形になりません。
先に「どんな販路開拓をするか」を決め、ホームページはその取組を支える役割として位置づけるのが自然な組み立てです。たとえば飲食店が持ち帰り用の新商品を始める場合、商品づくりに使う機械装置等費や、近隣に配るチラシの広報費を中心に置き、ホームページは注文の受け皿として商品ページと予約フォームを用意する、という形です。製造業が新しい取引先を探す場合なら、展示会等出展費を中心に置き、展示会で名刺交換した相手が見る製品紹介ページを作る、といった組み立てが考えられます。
展示会等出展費は「新商品等を展示会等に出展または商談会に参加するために要する経費」で、出展申込みだけは交付決定前でも構いません。広報費は補助事業計画にもとづく商品・サービスの広報が対象で、単なる会社のPRや営業活動に使う広報費は対象外です。どの費目も、ホームページと同じ販路開拓の流れの中で説明できるものを選びます。
対象は、販路開拓のためのサイトの作成・更新、サイトに載せる宣材写真や動画、効果と作業内容が明確なSEO対策などです。一方、サイトに関するコンサルティング費や、補助事業期間内に運用に至らなかったホームページは対象外です。線引きの基準は「販路開拓に使うか」と「補助事業期間内に動いているか」の2つと考えると整理しやすくなります。
| 対象になる経費の例 | 対象にならない経費の例 |
|---|---|
| 商品販売のためのウェブサイトの作成や更新 | ウェブサイトやシステムに関連するコンサルティング・アドバイス費用 |
| 商品販売のためのウェブサイトに載せる宣材写真の制作 | 補助事業期間内に運用に至らなかったホームページ・ランディングページ |
| サイトに載せる商品・サービス販売用の画像・動画の作成 | 家庭用・一般事務用のソフトウェア、既に導入しているソフトウェアの更新料 |
| 効果や作業内容が明確なウェブサイトのSEO対策 | 販売を目的としたシステム・ソフトウェアの開発 |
| 顧客管理システムの構築、アプリケーション開発 | 有料配信する動画、有料講座で使う動画・電子教材の制作 |
| 販路開拓等のための特定業務用ソフトウェア | 他社の商品を宣伝するためのホームページの制作 |
ソフトウェアの使用権で契約期間が補助事業期間を越えるものは、按分して補助事業期間分だけが対象になります。サーバーやシステムの年額契約を結ぶときは、この按分を前提に見積を取ります。POSソフトは、補助事業計画の「3.業務効率化(生産性向上)の取組内容」に書いた場合に限って対象になるので、申請時の計画に書いておきます。
事務局10年の実務では、サーバー・ドメイン・保守・クラウドの利用料のように月額や年額で続く費用は、補助事業期間内の月数分だけを見積の別の行に分けてもらうと、後の処理が楽になります。期間外の分が混ざった請求書のままだと、実績報告でその分を除く手間が増えます。
同じインターネットの施策でも、費目は「どこに出すか」で分かれます。SNS広告やインターネット広告は外の媒体に出す広告なので広報費、自社サイトのSEO対策や自社サイトに載せる動画はウェブサイト関連費です。主なものを並べると次のとおりです。

事務局の運用では、SNSの運用を外注する場合、補助事業期間内の月数分をまとめた合計の見積を求められることがあります。月額の契約書をそのまま出すのではなく、期間内の合計が分かる見積を運用会社に頼んでおくと、交付決定までの手続きで止まりにくくなります。
自社のホームページやECサイトの中で使うものはウェブサイト関連費、外の媒体に出す広告は広報費です。どちらも補助金の額の上限は30万円(税込)で、どちらも単独では申請できません。
| 項目 | 広報費 | ウェブサイト関連費 |
|---|---|---|
| 主な中身 | チラシ・パンフレット・ポスター、インターネット広告・バナー広告、SNS広告、新聞・雑誌の広告 | ウェブサイト・ECサイト・システムの開発、構築、更新、改修、運用 |
| 写真・動画 | 商品・サービスの宣伝のための画像や動画の作成 | 自社ホームページやECサイトで使う動画や写真の制作 |
| 補助金の額の上限 | 30万円(税込) | 30万円(税込) |
| 単独での申請 | できない | できない |
同じ「動画の制作」でも、ホームページに載せる動画ならウェブサイト関連費で計上します。また、ホームページの制作を外注しても、委託・外注費ではなくウェブサイト関連費に入ります。費目を取り違えると、上限の管理を誤る原因になります。
たとえば飲食店で、持ち帰りの新商品の注文をホームページで受けたい場合、商品づくりの設備・近隣へのチラシ・注文ページのどこに重みを置くかで、ウェブサイト関連費と広報費の配分が変わります。自社の取組ではどの費目で組み立てるのがよいかを確かめたい方は、無料相談でご状況をお聞かせください。
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発注・契約・支払いは、必ず交付決定のあとに行います。交付決定前に発注・契約・支払い(前払いを含む)をした経費は対象外です。見積書は申請時ではなく、採択発表のあと交付決定までに提出します。制作会社には申請前に概算を、採択後に内訳つきの正式な見積を出してもらう流れで考えておくと、日程を組みやすくなります。

事務局10年の実務で、見積書の直しが多いのは次の点です。制作会社に見積を頼むときに最初から伝えておくと、採択後の手戻りを減らせます。
公開と支払の両方を、事業実施期限(2028年3月31日)までに終えることです。補助事業期間内に運用に至らなかったホームページは対象外で、支払いも期間内に終わっている必要があり、どちらかが期限を越えるとその経費は補助されません。制作会社との日程は、着手日から積み上げるのではなく、公開と支払の完了日から逆算して決めます。
公募要領は、採択結果の公表や交付決定が当初の予定より遅れる場合があるとして、スケジュールに十分な余裕を確保して計画を作るよう求めています。素材の写真や原稿を誰がいつまでに用意するか、社内の確認に何日かけるかも、制作会社との日程に入れておきます。
注意:ホームページを作っても、補助事業の終了までに公開して販路開拓の取組を行っていなければ、その経費は対象外になります。制作の遅れで公開が期間をまたぐと、支払った制作費が補助されません。
公募要領は、補助対象経費を、補助事業に使ったと明確に区分でき、証拠書類で金額等が確認できるものに限っています。インターネットでの取引は、取引画面の写し等を整理・保存・提出できることを確かめてから取引するよう求めており、広告が確認できるインターネット画面が取得できない場合は対象外になります。
補助事業の終了後は、実績報告書と経理書類を提出し、補助事業の終了後から1年後の状況についても報告書を出します。帳簿や証拠書類は、事業終了後5年間の保存が必要です。公開したサイトを途中で閉じたり大きく作り替えたりする予定があるときは、処分の制限に当たらないかも先に確かめます。
申請受付は2026年11月5日から2026年12月15日17:00までです。その前に、商工会・商工会議所から事業支援計画書(様式4)の発行を受ける必要があり、発行の受付締切は2026年12月4日です。様式4が無いと申請を完了できないため、ホームページを含む計画は12月4日より前に固めておく前提で準備します。
| 日程 | 日付 |
|---|---|
| 申請受付開始 | 2026年11月5日 |
| 事業支援計画書(様式4)発行の受付締切 | 2026年12月4日 |
| 申請受付締切 | 2026年12月15日(火曜日)17:00 |
| 採択発表 | 2027年3月頃の予定 |
| 見積書等の提出期限 | 2028年2月29日 |
| 事業実施期限 | 2028年3月31日 |
商工会地区と商工会議所地区で手順が違います。商工会地区は、電子申請システムで地域の商工会に発行を依頼し、窓口で面談を受けて発行されます。商工会議所地区は、地域の商工会議所に依頼して発行を受け、その様式4のPDFを電子申請システムにアップロードします。
発行には時間がかかる場合があり、受付締切以降の発行はいかなる理由があってもできません。発行にあたって、商工会・商工会議所が代表者に計画の内容を直接確認する場合もあります。ホームページで何を売り、誰に届けるのかを含め、代表者が計画を自分の言葉で説明できる状態で相談に行きます。
様式4は、社外の代理人だけで商工会・商工会議所に発行を依頼することはできません。事業者自身が計画の内容を説明できるよう、発行の受付締切から逆算して早めに相談を予約します。様式4の注意点は様式4の記事にまとめています。
見積の内訳、公開の時期、支払方法、そして申請の支援を受けるかどうかの4点を、契約の前に確かめておきます。どれも、確かめないまま進めると対象外や不採択につながる点です。とくに見積の内訳は、採択後に交付決定を受けるための見積書の提出で、項目ごとに金額が分かる形かどうかがそのまま問われるため、最初に確かめます。
どちらの場合も、計画を考えて書くのは事業者自身です。公募要領は、事業者自らが検討した記載が見られない場合は不採択・交付決定取消になるとしています。違いは、費目の分け方、見積の内訳、締切からの日程の逆算を、誰と確かめながら進めるかにあります。
| 項目 | 自分で進める | 専門家に相談する |
|---|---|---|
| 向いている場合 | 費目がウェブサイト関連費と広報費など少なく、公募要領を読む時間が取れる | 機械装置等費や展示会等出展費など費目が多い、特例を使う、締切までの日が少ない |
| 気をつける点 | 費目の取り違え、見積の内訳の不足、様式4の発行の受付締切 | 支援を受けたら様式2に相手方と支援に係る金額を書く。計画の中身は自社で考える |
| 費用の扱い | 社内の時間がかかる | 応募書類の作成・手続きに係る費用は補助対象外 |
A. できません。ウェブサイト関連費だけの申請は認められておらず、ほかの経費と一緒に申請する必要があります。先に販路開拓の取組を決め、その一部としてホームページを位置づけます。
A. 制作費ではなく、補助金交付申請額(受け取る補助金の額)の上限です。補助金の額は経費に補助率を掛けて出すため、制作費のうち補助率で補われない分と、上限を超える分は自己負担になります。
A. 販路開拓等のためのサイトの更新・改修は対象です。SEO対策は、効果や作業内容が明確なものが対象例に挙げられています。一方、サイトに関するコンサルティング・アドバイス費用は対象外です。
A. 交付決定前に発注・契約・支払いをした経費は対象外です。採択後に見積書を出し、交付決定を受けてから発注します。展示会の出展申込みだけは例外ですが、ホームページの制作には当てはまりません。
持続化補助金(第20回 一般型 通常枠)では、ホームページの制作・更新はウェブサイト関連費として対象になります。ただし、補助金の額の上限は30万円(税込)で、ウェブサイト関連費だけでは申請できません。対象・対象外の線引きと、広報費との違いを押さえて費目を分けておくと、計画と見積の食い違いを防げます。
次の行動としては、公募要領の「7.補助対象経費」(p.11〜22)を読み、自社の販路開拓の取組と、そのためにホームページで何をするかを書き出します。そのうえで、様式4の発行の受付締切(2026年12月4日)から逆算して、地域の商工会・商工会議所への相談を予約し、制作会社には項目ごとの内訳が分かる見積と、事業実施期限までに公開できる日程を頼みます。
補助金の事務局10年の経験を持つ中小企業診断士のチームが、経費の費目分け・計画の内容の確認・手続きの案内をオンラインでお手伝いします。まずは無料相談でご状況をお聞かせください。
※本記事は2026年10月時点で公表されている公募要領・公式サイトの情報をもとに作成しています。要件・日程・補助額は変わることがあります。申請の前に、必ず最新の公募要領をご確認ください。
執筆:補助金サポートセンター編集部
監修:松村 昌典(2026年10月9日 監修)
株式会社エムアイエス 代表/中小企業診断士・応用情報技術者。補助金の申請支援に約15年携わり、うち10年は ものづくり補助金の事務局の運営を経験。支援実績2,000件超。制度の要件と審査の見方をふまえて、中小企業の事業計画づくりを支援しています。
山口県山口市(旧:阿知須町)生まれ 山口県立山口高校、立命館大学経済学部卒業
大学卒業後、山口県中小企業団体中央会に入職。ものづくり補助金事務局を9年間担当。
2022年5月に独立し、株式会社Management Intelligence Service(現:株式会社エムアイエス)を立ち上げる。経営コンサルタントとして支援した企業はのべ1,000社以上。ITやマーケティングに関する知見の深さと、柔軟な発想力による補助金獲得支援に定評がある。自らのM&A経験を活かした企業へのM&A支援も得意とする。
「山口県から日本を元気にする経営コンサルタント」を合言葉に、山口県内の企業はもちろんのこと、県外企業へのコンサルティングも積極的におこなっている。
〈保有資格・認定〉
中小企業診断士
応用情報技術者
〈所属・会員情報〉
山口県中小企業診断士協会 正会員
山口県中小企業組合士会 正会員
山口県中小企業家同友会 正会員